ベースのショートスケールは、一般的なベースと比べ、非常に小さなものです。
しかし、手の小さな方やお子さん向けという訳だけでなく、選択肢の一つとして非常に良いです。
この記事では、ベースのショートスケールのメリットとデメリットを解説していきます。
もくじ
ベースのショートスケールとは
まず、ショートスケールとは、一般的なベースより小さいサイズのものです。
一般的なベースは、ロングスケールと呼ばれるもので、34インチ(約86.4cm)になります。
しかし、ショートスケールでは、30インチ(約76.2cm)になるので、約10㎝ほど短いです。そのため、全体的に小ぶりになっています。
他には、ロングスケールとショートスケールの中間サイズのもので、32インチ(約81.3cm)のミディアムスケールがあります。また、多弦ベースによく採用されている、35インチ(88.9cm)のエクストラロングスケールがあります。
このように、ベースの中で一番小さいサイズのものが、ショートスケールと言われるものです。
ベースのショートスケールのメリット
ショートスケールのメリットは以下の通りです。
- 初心者や手の小さい女性やお子さんでも弾きやすい
- 重量が軽い
- 独特なサウンドで意外と低音が出る
ここからそれぞれ解説していきます。
初心者や手の小さい女性やお子さんでも弾きやすい
サイズがとにかく小さいので、初心者にもおすすめですし、手の小さい女性やお子さんでも弾きやすいです。
やはり通常のロングスケールのベースで最初の壁となる、「しっかり押さえる」という基本的なことが非常にやりやすくなります。
この理由として、ショートスケールは弦のテンション(張力)が緩くなります。すると、押さえるのに力があまり入らないです。
さらに、ネックの長さが短いので、フレットの間隔が狭くなり、運指がしやすくなります。
フレットとは、指板上に打ち込んである金属の棒のことです。以下の赤枠です。
このようなことから、ベースを始める方や手の小さいお子さんでも非常に弾きやすいメリットがあります。
重量が軽い
通常のサイズより小さいので、その分重量が軽くなります。
これが意外といいです。なぜなら、基本的にベースは重いので、立って長時間演奏すると肩に負担がすごくかかってしまうからです。
また、持ち運びの際にも楽になりますからね。
私は、5弦ベースのエクストラロングスケールを使用していた時は、非常に重く肩こりに悩まされていました。いかんせん、立って演奏すると片方の肩にだけ負担がかかるのでなおさらです。
このように、重量が軽いのもメリットの一つです。
独特なサウンドで意外と低音が出る
ショートスケールのサウンドは、独特な音色で低音もしっかり出ます。
これは弦のテンション(張力)が緩いため、このような恩恵があります。以下の動画がショートスケールのサウンドの一例です。
もちろんメーカーや種類によってキャラクターは変わりますが、この荒めのサウンドがいいですね。
そのため、プロでも好んで使用する方は多いです。
このように独特なサウンドもショートスケールのメリットです。
ベースのショートスケールのデメリット
続いて、ショートスケールのデメリットは以下の通りです。
- ベースの種類が少ない
- 弦を取り扱っていないお店が多い
ここからそれぞれ解説していきます。
ベースの種類が少ない
ショートスケールは、あまりベースの種類が豊富ではありません。
やはり、あまり一般的ではないので、どうしても種類や取り扱っている店舗が少ないというのが現状です。
そのため、事前にネットで調べて、取り扱っている店舗で試奏をするのがおすすめです。
また、結構安い価格帯のものが多い傾向があります。
このように、本体の種類が少ないのはデメリットではあります。
弦を取り扱っていないお店が多い
次に、消耗品である弦がお店であまり取り扱っていないです。
基本的に、ベース弦はそのスケールにあったものを使用したほうが良いです。なぜなら、そのスケールにあった作りをしているのがベース弦の特徴だからです。
そのため、ショートスケール用を購入するのが望ましいですが、取扱いが少ないのは非常に厄介です。
まあ、違ったスケールの弦を張れないわけではないですが、専用の弦がおすすめです。
これも本体同様、事前にネットで調べるか、専用の弦を売っているお店を把握しておくことが重要です。
このように、弦の購入が厄介なのはデメリットです。
ショートスケールベースの種類
ここからは、ショートスケールのベースを少し紹介します。以下の代表的なベースがあります。
- フェンダー・ムスタングベース
- ATELIER Z babyZ
- ギブソンSGベース
フェンダー・ムスタングベース
まず、フェンダーというメーカーの「ムスタングベース」が有名です。
フォルムが可愛いですね。これは、Pタイプというものです。Pタイプとは、プレシジョンベースのピックアップ(音を拾うマイク)が搭載しているもので、先程の動画はこのタイプのものでした。
他には、PJタイプのものもあります。PJタイプとは、プレシジョンベースとジャズベースのピックアップがそれぞれ一基ずつ搭載されているタイプです。
このように、ムスタングベースというものがあります。
ATELIER Z babyZ
次に、国産のメーカーであるATELIER Z(アトリエZ)のbaby Zですね。以下の動画で音色が確認できます。
これはPJタイプのベースです。バランスの良いサウンドが出ている印象です。
このように、ATELIER Z(アトリエZ)のbaby Zがあります。
ギブソンSGベース
最後に、ギブソン社のSGベースがあります。以下の動画で音色が確認できます。
音の輪郭が丸くて、非常に私的に好みなサウンドです。いいですね。
このように、SGベースがあります。
まとめ
ここまで、ベースのショートスケールのメリットデメリットを解説してきました。
まとめると以下の通りです。
メリット
- 初心者や手の小さい女性やお子さんでも弾きやすい
- 重量が軽い
- 独特なサウンドで意外と低音が出る
デメリット
- ベースの種類が少ない
- 弦を取り扱っていないお店が多い
一長一短があり、手に入りづらいというのは、最大のデメリットではあります。
しかし、ショートスケールならではの魅力があり、選択肢の一つとして良いものであります。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
あなたのベースライフの参考になれば幸いです。
それでは。