ベースはリズム感を求められる楽器です。しかし、打楽器であるドラムと違い、リズムを感じ取るのは難しいです。
実際、私はリズム感が非常になかったです。もちろん今でも自信があるわけではありません。それに、リズムトレーニングは苦行で、すぐ眠くなってしまいます。
そんな方でも、日常生活のちょっとしたタイミングで鍛えることができます。
結論からいうと、「裏の感覚」というものを鍛えることで、飛躍的によくなります。実際、リズム感はすぐにはよくならないので、無理せず続けることが大事です。
この記事では、リズムと「裏の感覚」について解説していきます。そして、トレーニング方法も紹介していきます。
持冨 旬「Moyashi先生のリズム攻略室」のやり方を大いに参考にさせていただいています。https://note.com/2vector_theory/n/n32484fb169e7
もくじ
ベースのリズムの理解
リズムの理解のためには、音の長さを知ることが必須です。なぜなら、基準となるテンポを共有しなければ、バラバラな音楽になってしまうからです。
また、音楽に触れる機会が多い環境では、リズム感が良い人が多いです。
しかし、頭でリズムを理解していれば、「こう弾けばいいのか」や「8つでいこうとか、4つでいこうなど」とコミュニケーションが円滑に進みます。
さらに、様々なリズムパターンを知ることで、「こんなリズムがあるのか」「これが苦手」といった新たな発見もできます。すると、表現の幅がどんどん広がっていきます。
このように、音楽は基準となるテンポを共有します。そのため、リズムを理解することは、非常に大事です。
ベースのリズムパターン
リズムパターンで大事なのは、まず偶数の拍を把握することです。これには、4・8・16分を理解することで、仕組みがわかるようになります。
ここからそれぞれ解説していき、さらに3連符というものも紹介します。
4分音符
まずは、4分音符です。これは、1小節に4つの音を鳴らします。1小節とは、以下の図のように、赤枠の縦で区切っている線のことです。
4分音符は、以下のような音符になります。
これは、「ドッドッドッド」とダンサンブルなノリのよいビートを刻む際に、多く使われる傾向があります。
理解を深めるために、言葉に変換して覚えます。例えば、「しながわ」という単語の、「し」だけを鳴らします。つまり、以下の図です。
この際に、手を叩いたり、机を叩くなりすると、アクセントがついてわかりやすいです。
このように、1小節に4つ音を鳴らすリズムが、4分音符です。
8分音符
次に、8分音符です。これは、1小節に8つ音を鳴らすものです。これは、以下のような音符になります。
先程の4分音符の倍の音数になりますね。これは、POPSやROCKでは、非常に多く使われる音符です。
今回は、「しながわ」の「し」と「が」を鳴らします。つまり、以下の図のような形です。
この際にも、手を叩いたり、机を叩くなりすると、アクセントがついてわかりやすいです。
このように、1小節に8つ音を鳴らすリズムが、8分音符です。
16分音符
次に、16分音符です。これは、1小節に16個の音を鳴らすものです。これは、以下のような音符になります。
先程紹介した8分音符の倍です。これは、ファンク系の曲で多く使用される傾向があります。
今回は「しながわ」のをすべて鳴らします。つまり、以下の図のような形です。
音数が多くなるので、ゆっくりなテンポでしっかり把握しましょう。リズムというものは、細かく感じ取れていると、より正確に刻めるようになります。
このように、1小節に16個の音を鳴らすリズムが、16分音符です。
3連符
最後に、3連符です。これは、3つの音をセットにしたものです。これは、以下のような音符で表されます。
これは、4分音符の間に3つ音を鳴らすというものです。
わかりやすいように、これは「たまち」と覚えます。すると、以下の図になります。
このように、3連符とは、3つの音をセットにしたものです。
ベースのリズムの練習
リズムの練習は、「クリック(=メトロノーム)でやりましょう」とよく言われます。しかしその前に、リズムの仕組みを理解することが重要です。
これには、「表と裏」と言われる拍のことを理解する必要があります。
最初の拍が表、次の拍が裏と交互に続きます。以下の図で確認してください。
これが、リズムの仕組みです。
日本人は基本的に表拍が得意で、裏拍が苦手です。これは、文化の影響が大きいと言われています。そのため、特に裏拍を意識して理解する必要があります。
ここから、裏拍を理解するためのトレーニングを紹介します。
歩きながら裏をとる
1つ目は、「歩きながら裏をとる」というトレーニングです。
歩くことは、いつでもリズムを感じられる行動です。この時に、裏をとる練習がおすすめです。
「よっこいしょ・どっこいしょ・よっこいしょ・どっこいしょ・よっこいしょ・どっこいしょ」といいながら歩きます。
まず、着地の瞬間に「よっ」といい、足を上げる動作で、「こいしょ」といいます。その流れで次は、着地の瞬間に、「どっ」といい、次の足を上げる動作で、「こいしょ」といいます。これを繰り返していきます。
言葉ではわかりにくいので、以下の図で確認してください
そして、この「よっ」の部分が表拍になり、「こい」の部分が裏拍になります。次の「どっこいしょ」も同じ原理です。
はじめは、足を着くタイミングの「よっ」と「どっ」の表拍を意識して歩いてみてください。比較的簡単にできる方が多いと思います。
次に、足を上げるタイミングの「こい」の裏拍を意識して歩いてください。かなり歩きにくくなる方が多いと思います。この時に、スムーズに歩ける方は、裏拍が得意であることが言えます。
裏拍の際に、太ももを叩くなどをすると、意識しやすくなります。
以上の通り、普段から行う歩行で、裏をとる練習はおすすめです。
手拍子で裏を取る
次は、手拍子で裏をとるトレーニングです。これには、クリック(=メトロノーム)を使っていきます。
昨今では、携帯のアプリで簡単に入手可能です。是非ダウンロードしてみてください。
この際に、BPM(=テンポ)50からやります。また、音符の選択は、4分音符で鳴らします。そして、8分音符の裏拍のタイミングだけで手拍子します。つまり、以下の図のような形です。
これは、正確な裏拍の位置を体感していくことが目的です。慣れてきたら、どんどんBPMを上げていきましょう。
このように、裏拍だけを手拍子することで、正確な位置を感じ取っていきます。
裏を表にしてしまう
なかなか裏拍がとれない方はいると思います。私がまさにそうでした。
そんなときのために、先ほどの「しながわ」と言いながら、裏をとる方法をお伝えします。
「しながわ」の「し」と「が」の部分がクリックの鳴る位置です。「しながわ・しながわ・しながわ」と言う流れで、「しぶや」を挟みます。つまり以下の通りになります。
「しぶや」のあと、また「しながわ」に戻ります。すると、クリックの位置が「し」と「が」から「な」と「わ」になります。
すると、表拍でとらえてた「し」と「が」が裏拍へと変貌します。
つまり、「しながわ」で4つの音が、「しぶや」で3つの音になることによって、アクセントの位置が変わるという仕組みです。
また、「し」と「が」のアクセントを手拍子すると、より分かりやすくなります。
これが裏拍の位置になります。
このように言葉にすると、かなり理解が深まります。私は裏拍をとるのがすごく苦手ですが、徐々にできるようになってきました。
このように、「しながわ」「しぶや」といいながらやると裏拍をとりやすくなります。
まとめ
ここまで、リズムの仕組みと「裏」のトレーニングについて解説してきました。まとめると以下の通りです。
- 4分音符は、1小節に4つの音を鳴らす
- 8分音符は、1小節に8つ音を鳴らす
- 16分音符は、1小節に16この音を鳴らす
- 3連符とは、3つの音をセットにしたもの
リズム練習
- 歩きながら、「よっこいしょ」「どっこいしょ」といい裏拍の位置を把握する
- クリックを使い、裏拍を手拍子をする
- 「しながわ・しながわ・しながわ・しぶや・しながわ・しながわ・・・」といい、表を裏に変えましょう
この「裏の感覚」が掴めるようになると、確実に進化します。日常生活のちょっとした隙間でできるので、少しずつトライしてみてください。
リズム感はすぐにはよくならないので、無理せず続けることが大事です。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
あなたのベースライフの参考になれば幸いです。
それでは。