ベースの指弾き/ツーフィンガーのコツ!フォームや弾き方を解説

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ベースの指弾きをやりたい方は多いと思います。そこで、「どんなフォームでやるの」「弾き方はどうやるの」と多くの疑問があると思います。

いろんな情報があり、「あの人はこう言ってたけど、この人は違うこと言ってる」と迷うことも多いですよね。

そこでこの記事では、私の経験を生かしたツーフィンガーピッキングを解説していきます。また、簡単な練習事例も紹介します。

ベースの指弾きの特徴

まずは、指弾きの特徴を紹介します。

  • 繊細な表現ができる
  • ピックがいらないので、コストパフォーマンスが高い
  • 奏法の種類が多く、多彩な表現ができる

これらは、ピック弾きにはない特徴です。

ピックは指に比べて、「柔らかい音・暖かみのある音」というのが出ません。

一方、指弾きは指の弾力によって、それらの音色が得意であり、音量の強弱もつけやすく、“感情を表現するように弾く”ことができます。

ピックが要らないので、「忘れてしまった」「お金がかからない」という利点は意外とおおきいです。

また、指弾きだけで様々な表現ができるようになります。かなり自由度が高く、多くのベーシストが好む理由です。

ただし、習得には多くの時間がかかります。成長を実感しながら、ご自身のペースで、楽しんでやっていきましょう。

ベース指弾きのフォームのコツ:ツーフィンガーピッキング

ベースの指弾きには、様々な奏法があります。ここでは、ツーフィンガーピッキングを解説していきます。

これは、文字通り2本の指(フィンガー)で弾くことです。これは、人差し指と中指で弾きます。

この奏法を習得するコツは、構えるフォームにあります。

ここからは、まず、ツーフィンガーピッキングのフォームについて解説していきます。

全体のフォームのコツ

ベースの指弾きは、全体のフォームが正しくなければ、うまく弾けません。

以下の画像のように構えます。

このとき、以下の4つコツを意識します。

  • 正しい姿勢
  • ベースのくびれの位置
  • ヘッド部分の向き
  • 支える腕の形

それぞれについて、ここから詳しく解説していきます。

まずは、背筋をピーンと姿勢正しく保ち、ベースのくびれを太ももに乗せます。そして、ヘッド部分を30度〜45度程度、前方に押し出します。以下の画像で確認してください。

このように、持ちます。

次に、うでのフォームです。以下の画像を参考に構えてみてください。

このような形を作ってください。その際に、以下の画像のように、ベースのボディを軽く支えます。

あくまでも、支えるだけです。固定はしません。

この形を守って、コツをつかんでいきます。すると、立って演奏する際でも、弾きやすい形にベースをコントロールできるようになります。

このように、正しいフォームで弾くことが、うまく弾くコツです。

親指を置いて安定させるのもコツ

指弾きでは、ベース上に親指を置くことによって、ピッキングを安定させるのもコツです。

基本的に、ピックアップ(音を拾う部分)の上・弦の上に置くと良い

です。

このように、親指を置くことで、安定したピッキングができます。また、どこに置けば良いのかは、後ほど詳しく解説していきます。

親指と人差し指の「つ」のフォームを守る

ベースの指弾きでは、親指と人差し指で「つ」のフォームを作るのもコツです。

これは、作った形がそう見えると言うことです。例えば、以下の画像のようになります。

どの弦を弾く時でも、意識することで、正確なピッキングができるようになります。

これが変わると、指の当たる位置が微妙にずれます。すると、多少の違いであっても、音色が変わってしまいます。

さらに、一定したピッキングができなくなります。これは、指を振り抜く距離が変わってしまうためです。

このように、親指と人差し指で作った「つ」のフォームを守ることも、安定したピッキングのコツです。

手首の角度

ベースの指弾きでは、手首の角度を、以下の画像のように構えるのもコツです。

このぐらいが、弾きやすいです。

また、「手首の角度がきつい」と感じる場合は、ヘッドを前方に構えることを再度意識してみてください。

そして、人差し指と中指が、弦に対して同じ長さになるようにしましょう。ちょうど、以下の画像のような感じです。

これは、人差し指と中指の長さが違うので、弦に当てる位置を合わせる必要があるためです。

この際に、手首をひねることはせずに、画像の弦の角度のように、ベースのヘッド部分を持ち上げて合わせましょう。

私は、以前、手首をひねることをしていました。そして、「うまく弾けない」という事態におちいっていました。

しかし今では、単純に「ベースのヘッドを持ち上げる」だけで良いのだと気づきました。

このように、手首の角度を守って、指が弦に対して同じくらいになるように調整するのがコツです。

ベース指弾き・ツーフィンガーピッキングのコツ

先程のフォームを生かして、ツーフィンガーピッキングのコツを解説していきます。

具体的には、以下の5つです。

  • 指を当てる位置
  • 指の動かし方
  • 弾いた後の指の着地点
  • 親指の位置
  • 弦を弾く位置

それぞれについて、ここから詳しく解説していきます。

指の当てる位置

まずは、指の当てる位置を解説します。

これは、先端の少し側面に当てます。以下の画像の位置です。

基本はこの辺りに当てるといいです。

例外として、指の腹(指紋のあたり)で弾く場合もあります。その際は、スピード感のない、太く柔らかい音が出ます。

このように、当てる位置によって音色が変わり、多彩な表現ができます。基本的には、指の先端の少し側面に当てましょう。

指の動かし方

次に、指の動かし方を解説します。

第一・第二関節を極力曲げずに、”第三関節だけ”を動かします例えば、”お辞儀”をする際には、背筋をピーンとして、腰から曲げますよね。そのようなイメージで指を曲げます。

この時に、力を抜いて弾くことを意識しましょう。

私は以前、「指弾きはこんなに疲れるのか」と不安になった覚えがあります。ただ、力が入りすぎていただけでした。

何度も何度も繰り返していくうちに、少しずつ力が抜け、スタミナを維持できるようになってきました。

このように、程よく力を抜き、第三関節を動かしましょう。

弾いた後の指の着地点

ベースの指弾きでは、弾いた後に指を着地させる点が非常に重要です。

弾いた指は、その1つ上の弦で止めるようにします。これを「アポヤンド奏法」と言います。

例えば、1弦を弾いた後に、2弦で止めます。以下の画像の感じです。

この動作を繰り返していきます。他の弦も以下のようにやります。

  • 2弦を弾いたら、3弦で止める
  • 3弦を弾いたら、4弦で止める

ただし、4弦の上には弦がありません。そこで、支えている親指で止めるようにします。

これによって、力強い音色が出せるようになります。

他には、「アルアイレ」という、弾いた後に1つ上の弦で止めることをせずに、宙に浮かせるという奏法もあります。以下のような感じです。

ただ、ベースではあまり見かけないスタイルです。私は、やったことがありません。

このように、弾いた後の指の着地点は、弾いた後に上の弦で止めるという、アポヤンド奏法で弾くことです。

親指の位置

今度は、親指の位置について解説します。これは、どの弦を弾くかによって変わります。

その理由は、以下の2つです。

  • 「つ」のフォームを守り、正確なピッキングを実現するため
  • 右手のミュートとをするため

固定してしまうと、1弦・2弦を弾く際に大きくフォームが崩れてしまいます。すると、正確なピッキングができません。

また、鳴らしたくない弦の雑音を消す「ミュート」をするためにも、親指の位置をその都度変えることが必要です。

1弦を弾く際の親指の位置

まずは、1弦を弾く際の親指の位置を解説します。

このときは3弦に置きます

2弦を弾く際の親指の位置

2弦を弾く際は、4弦に置きます

3弦を弾く際の親指の位置

3弦を弾く際は、ピックアップに置きます

4弦を弾く際の親指の位置

4弦を弾く際は、ピックアップに置きます

これによって、「つ」のフォームを守ります。ミュートできない1弦・2弦・3弦は、左手(弦を押さえる側)でカバーします。

弦を弾く位置

ベースの指弾きでは、弦の弾く位置も重要です。これによって、音色が変わるからです。

お尻側(ブリッジ側)では、固い音になり、ネック側(ヘッド側)では、柔らかい音になります。

ちょうど、以下の画像のようになります。

ベースのお尻の方でほ、弦の張力が強いです。そのため、弾くのが大変になります。逆にネック側では、親指の置場所がないため、安定させるのが難しいです。

そのため、弾く位置を中間あたりで弾いていきましょう。ちょうど、上の画像で黄色く囲んだ部分です。

このように、弾く位置を中間あたりにすることも、ベースの指弾き(ツーフィンガー)のコツの1つです。

ベース指弾き(ツーフィンガー)の練習事例

最後に、ベースの指弾き(ツーフィンガーピッキング)の練習事例を紹介します。

以下の練習を、開放弦で弾きます。これは、左手(左利きの人は右手)で何も押さえずに弾くことです。

人差し指・中指・ツーフィンガーピッキングの順で、一つずつやっていきます。

  1. 4弦→3弦→2弦→1弦の順で、それぞれ「ボーンボーンボーンボーン」とゆっくり4回ずつ弾きます。
  2. 4弦→2弦→3弦→1弦を同じ要領で、それぞれ4回ずつ弾きます。
  3. 慣れてきたら、適当に思い描いた順番と回数で弾きます。

このように弾いて、弦の間隔を把握していきましょう。特に、先ほど紹介した、以下の5つのコツを意識してください。

  • 指を当てる位置
  • 指の動かし方
  • 弾いた後の指の着地点
  • 親指の位置
  • 弦を弾く位置

また、始めのうちは指が柔らかいため、「水ぶくれ」ができやすいです。私はよくでき、そのたびに気持ちが萎えてました。

これは、指弾きの宿命です。無理にやると痛いですし、潰すのもよくないので、気持ちを押し殺して休みましょう。

しかし、だんだん指が硬くなり、できにくくなるので安心してください。

このように、人差し指・中指・ツーフィンガーピッキングを開放弦で、一つずつやっていきます。地味な練習ではありますが、出来てくると面白くなっていきます。

このような練習を行うことで、安定した”良いピッキング”が出来るようになります。

まとめ

ここまで、私の経験を交えながらツーフィンガーピッキングについて解説してきました。

まとめると以下の通りです。

ツーフィンガーピッキングのフォーム

  • 正しい姿勢
  • ベースのくびれは太もも
  • ヘッド部分は前方に
  • うででベースを支える
  • 親指を置いて安定させる
  • 親指と人差し指の「つ」のフォームを守る

ベース指弾きの方法

  • ゆびの当てる位置は、先端の少し側面
  • 第三関節を動かす
  • 弾いた後に上の弦で止める(アポヤンド奏法)
  • 親指の位置は、弾く弦によって変える

押さえるべきポイントは、多かったと思いますが、しっかり意識することで、無意識でできるようになります。人により多少の違いはあるので、フォームを決めて、その弾き方を体に落とし込んでいきましょう。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

あなたのベースライフの参考になれば幸いです。

それでは。

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