ベースのピック弾きはダサい!?ベーシストにはびこる偏見!!

Pocket

ベース界隈では、ピック弾きが「ダサい」と言われることがしばしばあります。そのため、「やりにくさ」を感じている方は多いと思います。

そんな私も、もれなくピック弾きに抵抗を感じていた一人でした。しかし、その素晴らしさを知って、考えが変わりました。

この記事では、完全なる偏見である、「ベースのピックがダサいと言われる理由」と、そのメリット・デメリットを解説していきます。

ベースのピックがダサいと言われる理由

ベースのピック弾きが「ダサい」と言われる理由は、2つあります。

ベースは指弾きという固定概念

1つ目の理由は、「ベースは指弾きでやるのが当たり前という固定概念です。

この存在のために、対照的な存在であるピック弾きは「ダサい」と言われるわけです。

そんな私も、過去には「指弾きで弾くのがベーシスト」という思いがありました。そのため、ピック弾きには抵抗がありました。

しかし、その良さを知っていくうちに、「ベースは指弾き」という考えは、ナンセンスであることを認識しました。

このように、「ベースは指弾きでやるのが当たり前」という固定概念が、ピック弾きが「ダサい」と言われる理由です。

ピック弾きは簡単という幻想

もう一つの理由は、ピック弾きは「指弾き」に比べると、とっつきやすいという点です。

「とっつきやすい=簡単=ダサい」と考えられているのです。

しかし、これは非常に安易な考えです。

確かに、指弾きに比べると、最初のコツは比較的早く掴めます。しかし、実際は非常に奥が深く、難しいです。

このように、比較的とっつきやすいという点も、ピック弾きが「ダサい」と言われる理由です。

ベースのピック弾きのメリット

ここからは、指弾きには絶対にない、ピック弾きのメリットを紹介していきます。

ピック弾きにしか出せない音がある

ピック弾きでは、指弾きにはない「疾走感」のある音が出ます。これは、硬い素材を使っているためです。

下の音声で、ピック弾きと指弾きの違いを確認してください。アンプのセッティングは全く同じです。

ピック弾きの場合

指弾きの場合

少し変化がわかりにくいかもしれませんが、このような音色の違いになります。

例えば、お茶碗をお箸で叩くと「カン」という高い音がします。しかし、指で叩くと「ドン」と鈍い音に変わります。この違いが、「ピック」と「指」にも起こります。

指弾きに比べると、ピック弾きは高い音が出ます。高い音は伝わるスピードが早いという性質があるため、疾走感のある音が出るのです。

このように、指弾きにはない疾走感のある音を出せることも、ピック弾きのメリットです。

ピック弾きはリズムが安定する

また、ピック弾きは指弾きに比べ、リズムがとりやすいです。これは、一定した動きが得意な、ひじと手首を動かして弾くためです

逆に、指弾きの場合は、一定して動かすのが難しいです。なぜなら、普段の生活で、そのような動きをしないためです。

私も、長いこと指弾きをしていましたが、リズムが安定しないことが悩みでした。しかし、ピック弾きに変えた途端にリズムがすごく安定しました。

以上の通り、指弾きよりもリズムがとりやすいことも、ピック弾きのメリットです。

ピック弾きは速いフレーズが弾きやすい

ピック弾きは、指弾きとは比べ物にならないほど、速い動きが可能です。これは、速い動きが得意なひじと手首を使うからです。

私は、メロコアなどの早いジャンルのコピーをやる際に、指弾きでは到底追いつけないスピードでも、ピック弾きでは難なく追いつけるようになりました。そして、リズムも安定しました。早く弾けることによって、演奏の幅が広がるのです。

このように、速い動きが可能なことも、ピック弾きのメリットです。

ピック弾きは音にキレがでる

ピック弾きは、音にキレが出ます。これは、硬い素材を使っているので、弦に当たるアタックが強いためです。これにより、リズムのキレも出ます。

例えば、16分という細かい音符の楽曲では、音の細かさを表現すると、ノリが非常によくなります。

また、静と動のメリハリがつき、緊張感を表現できるようになります。

このように、音にキレが出ることも、ピック弾きのメリットです。

ベースのピック弾きのデメリット

物事には、メリットがある一方で必ずデメリットはあります。

そのデメリットをカバーする方法もありますが、得意分野を伸ばすのが良いです。

私は、一つのものにこだわる考え方でしたが、バランス感を持つことの方が重要だと気づきました。なので、楽曲によって使い分けれたら、尚いいと思います。

ここからは、ピックのデメリットを紹介します。

ピック弾きはピックが必要

当たり前ですが、ピック弾きにはピックが必要です。これは小さいので、失くしやすく、忘れやすいです。

私も、さっきまで使っていたのに、どこにやったかわからなくなることがしばしばあります。またリハーサルスタジオに入る際に、しょっちゅう忘れていました。なので、その度に購入していました。非常にもったいない。

このように、ピック弾きにはピックが必要です。これを、しっかりと管理しなければなりません。

ピック弾きは柔らかく太い音が出せない

ピック弾きは、指弾きの「柔らかく太い音」が出せません。これは、音作りである程度のカバーはできても、絶対に同じ音は再現できません。

私も、いろいろ試してみましたが、ピック弾きで柔らかく太い音を出そうとするのがナンセンスだと気付きました。

そのため、このような音を出したかったら、指弾きを習得しましょう。

以上のように、柔らかく太い音が出せないことも、ピック弾きのデメリットです。

ピック弾きはミュートがしづらい

ピック弾きの弾き方は、右手(弾いている手)でミュートができません。ミュートとは、余計な雑音が入らないように、軽く他の弦を押さえることです。

そのため、左手(指板を押さえる手)でしっかりミュートする必要があります。

一方指弾きでは、使っていない指を使うことによって、右手(弾いている手)でミュートが可能です。すると、左手(指板を押さえる手)だけではできないフレーズにも対応できます。

このように、右手(弾いている手)でミュートができないことも、ピック弾きのデメリットです。

まとめ:ベースのピック弾きは全くダサくない

今回は、ベースのピック弾きが「ダサい」と言われる理由を解説しました。また、そのメリット・デメリットもお伝えしました。

まとめると以下の通りです。

ベースのピック弾きが「ダサい」と言われる原因は、「ベースは指弾き」という固定概念と、「ピック弾きは簡単」という幻想がはびこっていることが挙げられます。

ピック弾きのメリット・デメリットは、以下の通りです。

メリット

  • 疾走感のある音を出せる
  • リズムが安定する
  • 早いフレーズが弾きやすい
  • 音のキレがでる

デメリット

  • ピックが必要
  • 柔らかく太い音が出せない
  • ミュートがしづらい

ここまで読んでくださった方には、ピック弾きの良さが伝わったかと思います。どちらか一方を弾くのもよし、両方弾きこなすのもよしです。

ベースのピック弾きが「ダサい」という偏った考え、それこそが非常に「ダサい」です。

あなたらしくベースライフを楽しんでください。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

参考になれば幸いです。

それでは。

関連ページ