ベース弦の素材!ニッケル・ステンレス・ラウンドワウンドなど

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ベース弦の素材には、様々な種類があります。これは、音色や弾き心地に大きく影響する部分です。また、弦の巻き方も、同様に大きな影響があります。しかし、これらは、弦選びで最もよくわからない部分だと思います。

そこで、この記事では、ベース弦の「5つの素材」と「3つの巻き方」の種類について、解説します。

ベース弦の素材

ベース弦の素材は、主に5種類あります。ここでは、それぞれの特徴を解説していきます。

ニッケル

ニッケルとは、銀白色に輝く金属です。ベース弦の素材としては、最もスタンダードです。

特徴としては、サビに強いです。音色は、輪郭がはっきりしていて、癖がなくバランスの良い音です。

また、手触りは程良くザラついています。幅広いジャンルで使用されている、オールマイティーな素材です。

このように、ニッケルとは、銀白色に輝く金属であり、ベース弦の素材としては最もスタンダードなものです。

ステンレス

ステンレス弦は、クロムとニッケルを合わせた合金です。こちらも、よく使われる素材の一つです。

また、ステンレスは、Stainless Steel(ステンレス・スティール)の略称で、市販のパッケージではSTEEL(スティール)とだけ表記されたりします。

特徴は、ニッケル以上にサビに強く、張力(テンション)も強いです。また、硬い素材のため、耐久性に優れた素材です。しかし、その硬さゆえ、ベースのフレットの消耗は激しいです。

音色は、輪郭のはっきりとした硬めの音なので、スラップを多用するベーシストに好まれます。

このように、ステンレス弦は、クロムとニッケルを合わせた合金であり、よく使われる素材の一つです。

コーティング

コーティングとは、弦の表面を薄い皮膜で覆ったタイプの弦です。これは、ポリマー樹脂という素材で覆っているものが主流です。

耐久性がかなり高く、通常の弦に比べて約2~3倍ほど長持ちです。音色は、張りたてでも、新品の弦独特の「元気がある音」はなく、やや高音が絞られた落ち着いた音が長く続きます。また、ザラザラ感はあまりなく、独特のなめらかな手触りです。

このように、コーティングとは、弦の表面を薄い皮膜で覆ったタイプの素材です。

ナイロン

ナイロンとは、クラシックギターの弦として主に使われている素材です。主に黒色なので、ブラックナイロンとも呼ばれます。

柔らかい素材で伸縮性があり、テンションはかなりゆるめです。そのため、フレットを消耗させることが少ないです。

音色は、サスティーン(音の伸び)は短く、低音で、丸く暗めな音です。また、金属ではないため、ノイズが大きくなってしまうという欠点があります。

このように、ナイロンはブラックナイロンと呼ばれる、クラシックギターの弦に使われる素材です。

ブロンズ

ブロンズとは、主にアコースティックギターや、アコースティックベース用として使用されます。この素材は、銅を主成分とした錫(すず)との合金です。弦に使用されるものは、銅8割・錫2割のものが主流となっています。

特徴は、温かみのある落ち着いた音です。また、ブロンズに燐(りん)を加えた「フォスファーブロンズ弦」という種類もあります。普通のブロンズに比べてサスティーンもあり、きらびやかな音が特徴で、弦の寿命も長いです。

このように、ブロンズは主にアコースティックギター、アコースティックベース用として使用される素材です。

ベース弦の構造(仕組み)について

ベース弦の構造(仕組み)とは、中心と外側の2重構造になっています。中心の線を「芯線」といい、それを中心にぐるぐる巻く、「巻き線」があります。

巻き線の種類

この巻き線の種類には主にラウンドワウンド・フラットワウンド・ハーフワウンドの3種類があります。その違いで、弾き心地、音色がかなり変わります。

ラウンドワウンド

ラウンドワウンドとは、芯線に「丸い断面の線」を巻きつけた構造です。ベース弦では、最も使われている巻き線です。

特徴は、表面が凸凹しており、感触はザラザラで、テンションは緩めです。音色は、明るく倍音成分の多い、キレのある音です。また、サステイン(音の伸び)が長いです。

このように、ラウンドワウンドとは、芯線に「丸い断面の線」を巻きつけた構造であり、最も使われている巻き線です。

フラットワウンド

フラットワウンドとは、「平らな断面の線」を巻きつけた構造です。主に、フレットレスベース(フレットがないベース )で基本の弦とされています。

特徴は、断面が平らで、感触はツルツルで、テンションは強めです。指に接触する面積が大きくなるので、摩擦が大きく弾きにくいです。 音色は、少し曇りのある落ち着いた音であり、フレットノイズが出にくいです。

このように、フラットワウンドとは「平らな断面の線」を巻きつけた構造の巻き線です。

ハーフワウンド

ハーフワウンドは、芯線側はラウンドワウンド、指側はフラットワウンド、という構造です。パッケージの表記は「セミ-フラットワウンド」と書かれていますが、「ハーフワウンド」と言われることが多いです。

特徴は、ラウンドワウンドとフラットワウンドの中間的な、両方の良い部分を兼ね備えた音です。

このように、ハーフワウンドは、芯線側はラウンドワウンド、指側はフラットワウンドという構造であり、表記はセミ-フラットワウンドと書かれます。

芯線の種類

弦の中心である芯線は、「ラウンドコア」と「ヘックスコア」の2種類があります。

まず、ラウンドコアとは、芯線がまん丸になっている線です。そして、ヘックスコアとは、六角形になっている線です。

特徴は、芯線と巻き線がくっついている面積(接着面積)の違いです。接着面積が大きいと、両者の摩擦が大きく、テンションが強くなります。

ラウンドコアは接着面積が大きく、テンションが強くなります。逆に、ヘックスコアは接着面積が小さく、テンションが緩くなります。

このように、弦の中心である芯線は、ラウンドコアとヘックスコアの2種類があります。

 まとめ

今回は、ベース弦の素材と巻き方について、それぞれ解説しました。これらは、音色や、弾き心地に大きく影響します。

まとめると以下の通りです。

  • 弦の素材は、ニッケル・ステンレス・コーティング・ナイロン・ブロンズの5種類。
  • 弦の巻き方は、ラウンドワウンド・フラットワウンド・ハーフラウンドの3種類。
  • 芯線は、ラウンドコア・ヘックスコアの2種類。

このような種類と特徴があります。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

あなたのベースライフの参考になれば幸いです。

それでは。

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