ベースでよく言われる「ルート」とは一体なんのことか把握していますか?
このことを把握していないと、ベーシストとは言えません。
逆に、ルート弾きをし、意味を理解しているのならば、素晴らしいベーシストです。
この記事では、ベースのルート弾きについて解説していきます。
ベースのルート弾きとは
ルート弾きとは、コードにおける根音(=こんおん)と呼ばれる、最も安定した音を鳴らすことです。
例えば、CM7(シーメジャーセブンス)というコードでは、以下のC(ド)がルート音です。
このC(ド)を弾くことが、「ルートを弾く」ということです。他にもDm・F・Esus4・G7とか様々なコードが出現しますが、頭のアルファベットが、ルート音です。
ややこしいことは一切気にせずに、「とにかく頭のアルファベットだけをみる!」という意気込みで弾いてください。
このように、ルート弾きは、コードの中で最も安定した音を弾くことです。
コードの音名を知ろう
ルート音を弾くにあたって、アルファベットのコードが、それぞれ「ドレミファソラシ」のどれに該当するのか知ることが大事です。
コードは、アルファベットで表記されます。この際に、アルファベットの音名を知らないと、「どういう意味なの」ということになってしまいますね。
英語では「ドレミファソラシ」を「CDEFGAB」と表します。このことを理解しましょう。
例えば、下記のようになります。
- Cm→ド
- Dadd9→レ
- E△7→ミ
- F→ファ
- Gaug→ソ
- Adim→ラ
- Bm7-5→シ
私は、なかなかアルファベットが馴染まなかったです。
日本の教育が「ドレミ」で認識されているので、この工程がないと腑に落ちないという理由からです。
しかし、音楽の共通言語なので、アルファベットで認識できるように徐々にしていきましょう。
このように、コードの音名を知ることが大事です。
コードの仕組みを知ろう
コードの仕組みを知ることで、ルート音以外の音についても少し分かるようになります。すると、「何となく音楽のことがわかってきた」と言った具合になります。
コードとは、3つ以上の音が重なりあったものです。例えばCコードの場合は、ド・ミ・ソと同時に鳴らします。ここで、ドが一番大事なルート音になります。では、他のミ・ソは一体何なのでしょうか?
家に例えて説明します。土地と家の大枠・ミが家の外観・ソが家の内装と捉えてください。
土地がなければ、家や住所が持てないので、そもそも成り立ちません。そして、どんな家の構造なのか大枠がなければ成り立ちません。さらに、外観で見た目が決まります。そして、内装で中の雰囲気が決まります。
ここで成り立っている家は、Cという住所に、シンプルな家を立てたCというコードになります。つまりCm・CM7・C7・Csus4・Cadd9・Caug・Cdim・ConEなどは、Cという土地や家の構造に、それぞれの「外観や内装のデザインを変えて建てたものだ」というイメージです。
つまり、それぞれの音は、決まった役割があり、デザインによって表記が変わるということです。
このように、ざっくりとした話でしたが、何となくコードの仕組みを知ることで、理解が深まっていきます。
ベースのルート弾きの練習
ルート弾きの練習は、ひたすらクリック(メトロノーム)に合わせる練習も大事です。しかし、「どこがルートのポジションなのか」を瞬時に把握できる方が、大事です。つまり「コードを見て、ここを押さえれば良いのか」という理解する速さが大事です。
これは、指板上の音の位置を把握していないとできないことです。アレンジやベースフレーズを考える際に役に立つからです。
私は、今思うとこのやり方をやれば、上達は早かったんじゃないかと思っています。
譜面の上の方に書いてあるコード譜は以下の場所に書いてあります。
実際、訳のわからないコードが出てきますが、先頭のアルファベットだけを見ましょう。ただし、上の画像であるE(onB)だけは、Bを弾くようにしましょう。これはオンコードや分数コードと言われるもので、ベースが「on◯」の◯の部分を弾くことで成り立っています。そのため、onの後のアルファベットを見ましょう。
そして、楽譜上のコードだけをメモしたのが以下の画像になります。
こんな感じでメモします。これは、自分がわかりやすいように自由に書いていきましょう。また、曲全体をメモするのは、大変なので、1番のサビまで書けばいいです。
その次に、このメモ用紙を見ながら、原曲に合わせてリズムは気にせずに、ルート音で合わせていきます。
なれてきたら、何となくリズムも気にしながら弾いていきましょう。
この練習は、完璧にやる必要はなく、「ルート音が合っていたらしっくりくるし、間違っていたらおかしい」というのが認識できればいのです。
これによって、tab譜だけを追って練習するのとは違い、明確にコードを意識するようになります。すると、ベーシストに必要な知識を体感し養うことができます。
私も以前は、「tab譜通りにやらないといけない」という感覚でやってきました。しかし、結局その曲を弾かなくなると、「忘れてしまう」という事態によくなり、身についていないという実感がすごくありました。
もちろん、難しいフレーズは練習になりますが、「音楽を理解する」という意味では、あまり役に立ちません。
そのため、コピーをする際は、まずコード譜を見てルート音を弾くことをおすすめします。その後に、tab譜で細かいフレーズを詰めていくのが良いと考えています。
かなり手間がかかり、難しいと思いますが、ルート音を理解する上で非常に良い練習です。
このように、コード譜を見てルート音で弾くと、指板上の音の位置も把握できるだけでなく、音楽に対しての理解が深まります。
まとめ
ここまで、ベースのルート弾きについて解説してきました。まとめると以下の通りです。
- ルート音とは、最も安定した音
- コード表記で、頭のアルファベットがルート音
- アルファベットの音名は、「ドレミファソラシ」→「CDEFGAB」
- コードの仕組みは、3つ以上の音が重なりあったもの
- ルート音の練習は、コードを見て瞬時にベースの指板を押さえる練習が良い
ルート弾きは、コードの一番大事な音です。しっかり理解して、体感して音楽を深めて行ってください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
あなたのベースライフの参考になれば幸いです。
それでは。