ベース初心者は、「一体何からやればいいんだ」「どんな練習をしたらいいんだ」と困っている方は多いと思います。
実際、どこまででも追求ができてしまうので、終わりはないのですが、自分の現在地を把握することが何よりも大事です。
そこから、「どうすれば良いのか」「何をすれば良いのか」が見えてきます。
そこでこの記事では、ベース初心者がまず「何をやればいいのか」を順追って解説していきます。
もくじ
ベースを手に入れたらまずはチューニングをしよう
まず、ベースを入手したらチューニングをする必要があります。これは、各弦を決められた音程に調整する行為です。
基本は、レギュラーチューニングと言われる音程に合わせます。この時、開放弦で合わせます。開放弦とは、どの弦も押さえないことです。以下の音程がそうです。
- 4弦・・・E(ミ)
- 3弦・・・A(ラ)
- 2弦・・・D(レ)
- 1弦・・・G(ソ)
このように、チューニングを合わせます。また、詳しく以下の記事で解説しているので、覗いてみてください。
→ベースチューニングのやり方!正しい方法や仕方と失敗例を紹介
ベースのチューニングは、非常に大事です。これができないと音痴なベーシストになって、周りから煙たがられてしまいます。。
まずは、チューニングをしっかり合わせることから始めていきましょう。
弾き方を学ぶ
次に、ベースの弾き方について解説していきます。これは以下の2種類があります。
- ピックで弾く
- 指で弾く
はじめにどちらから始めてもいいので、弾き方を決めましょう。
ここからそれぞれ解説していきます。
ピックで弾く
これはピック弾きと言い、「ピック」という道具を使って弾く方法です。以下のものがそうです。
これを親指と人差し指で挟んで、上下に腕を動かして弾きます。
ピック最大の特徴は、音に”キレ”があり、疾走感を出すことが得意です。この音色を好んで使用するアーティストは多く、「ピックでなければ雰囲気が出ない曲」や「ピックでなければ速さが追いつかない曲」があります。
弾き方に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
また、最初のピック選びはどれがいいのかさっぱりわからないと思います。こちらも以下の記事で詳しく解説しています。
このようにピック弾きとは、「ピック」を使って弾く方法です。
指で弾く
次に、指で弾く方法があります。ここで紹介するのは最も一般的な弾き方である、ツーフィンガーピッキングというものです。
これは、人差し指と中指を交互に動かして弾く方法です。
ベーシストは、指弾きの人は多いです。その特徴として、多彩な表現ができるのことが挙げられます。例えば、優しく弾いて”柔らかい音色”を出したり、強く弾いて”パーカッシブな音色”にコントロールすることもできます。また、弦を叩いて弾く「スラップ奏法」は人気ですね。
なんと言っても、ピックがいらないので「ベースがあれば弾けるよ」と強気な姿勢でいれます。笑
ピック弾きに関して、以下の記事で詳しく解説しています。
→ベースの指弾き/ツーフィンガーのコツ!フォームや弾き方を解説
このように、指で弾くツーフィンガーピッキングという弾き方があります。
押さえ方を学ぶ
弾き方を学んだら、次は弦の押さえ方です。これは2つの押さえ方があります。
- クラシックスタイル
- ロックスタイル
ここからそれぞれ解説していきます。
クラシックスタイル
クラシックスタイルは、ネックの裏側を親指で支えて、4本の指で押さえるやり方です。以下の画像のようなことです。
こうすることで、細かな運指ができるスタイルになります。ベースを押さえる上で融通が効くので、是非習得しましょう。
最初は、指が開かなかったり、力がうまく伝わらなかったり、押さえづらいと思いますが確実になれてきます。
このようにクラシックスタイルという押さえ方を習得しましょう。
ロックスタイル
ロックスタイルは、ネックを握り込んで押さえます。これは非常に簡単です。以下の画像のようにやります。
これは、人差し指の弦だけを押さえています。他の指は弦に軽く触れ、余計な音がならないようにミュートをしています。
力が要らず楽々押さえられ、雑音がなりにくいという特徴があります。しかし、細かな運指はできないので、「同じ弦をひたすら弾く」と言った状況では、便利な弾き方です。
このように、握り込むように押さえる方法がロックスタイルです。
運指の練習をする
ここまで、弾き方と押さえ方を解説してきました。ベーシストにとって、基本でありながら最も重要な技術です。
そして、お互いがしっかりシンクロすることが次のステップです。
例えば、「弾き方がめちゃくちゃ綺麗だけど、押さえるタイミングと押さえ方がイマイチ」とか「押さえ方は綺麗だけど、しっかり弾けていない」では、ベースは綺麗に鳴ってくれません。
この連携によって”良い音”が鳴らせるわけです。そのために色々なパターンで運指の練習が欠かせないのです。
代表的な練習は、「クロマチック(半音階)」や「スケール」の運指の練習がありますが、あなたが考えた適当な運指でもいいです。
しかし、はじめは何をやっていいのかわからないと思うので、以下の記事で練習事例を紹介しています。
→エレキベーススケールの練習方法は?最大限に生かす3つの意識!!
このように運指の練習をすることは、ベースの技術アップに直結します。
目的や目標を持とう
ここまで、ベースの基本的な技術に関して解説してきました。
しかし、大半の人は志半ばで「思うように弾けない」「思ったように楽しめない」「学業や仕事で時間が取れない」と言った理由で、挫折してしまいます。
何はともあれ”続けること”が上達に欠かせないことですよね。ここで大事なのは、「目的や目標を持つ」ことです。
例えば、
- 友達の結婚式の余興で弾くため
- 1ヶ月後には、あの曲を弾けるようにする
- 毎日5分だけでもベースに触れる
など、自分が少し頑張ればできそうな程度のことを、最初はやっていくのがコツです。
このように、何かしらの「目的や目標を持つ」を持つことで少しずつ前進できます。
バンドを組もう
ベースという楽器は、一人でやる楽器ではなくバンドやグループを組んで始めて、その奥深さや面白さを見出せる楽器です。
なぜなら、他の楽器と合わさることで、低音の心地いいメロディーやリズムを体感することができるからです。
そのため、あなたがバンドを作るでもいいですし、どこかに加入するでもいいので、皆で合わせられる環境に飛び込みましょう。
バンドを組むことで「やらなければいけない」という状況になり、どんどん上達していきます。また、バンドは「小さな組織」と言った感じなので、人としても成長もできます。私はまさにバンドで成長してきた実感があります。
このように、バンドやグループを組むことで、ベースの面白さの発見や上達につながります。また、人としても成長することができます。
ライブに出よう
バンドを組んだら、ライブの日程をとりあえず押さえてしまいましょう。
なぜなら、人前で発表するという機会は、この上なく成長する大きなきっかけになるからです。
例えば、3ヶ月後にライブの日程を決めてしまうことによって、「そこまでに間に合わせる」ということをしなければならないですよね。完璧に演奏できることを目指すのではなく、経験を積むことが非常に大事です。また、その経験を通じて、「今の自分には何が足りないのか」「バンドには何が足りないのか」ということが鮮明に見えてきます。
最初は、オリジナルの曲ではなくても、アーティストのコピーでも出演できるイベントは多く開催されています。検索で「場所 ライブハウス」で検索して、コピーバンドのイベントに応募してみることをおすすめします。
私も最初は、コピーバンドのライブイベントに出演していました。その際は、ものすごく緊張し反省点しかありませんでしたが、、「うまくなりたい」という思いが強くなっていきました。
このように、ライブハウスに出ることで成長する良いきっかけになります。
今の自分に足りないことを考えよう
上を見れば、上手い人だらけです。そんな人と比べるのではなく、”今の自分に足りない”と思うことにフォーカスするべきです。
大体以下のようなカテゴリーに分けることができます。
- リズム感
- 弾き方
- 音作り
- 演奏パフォーマンス
- 他のテクニック
ここからそれぞれ解説していきます。
リズム感
リズム感が悪いというのは、決められたリズムに合わせるのが苦手ということが言えます。この練習は、メトロノームで鍛えていきます。
そのテンポの数値はBPMで表します。例えば、BPM60でしたら、1分間に「ピッピッピ」と60回リズムを刻みます。これは、時計の秒針と同じリズムですね。
人間は、一定のテンポに合わせるのは苦手なので、メトロノームでリズムを矯正する必要があるのです。
例えば、楽譜やタブ譜に必ずBPM=〇〇と書いてあるので、「そのテンポに沿って練習してみる」。また、速すぎて難しいようでしたら「もっとゆっくりにしてやる」。
運指の練習の際に、「メトロノームを流してやる」ということをします。
すると、テンポ感も身についていき、ドラムのリズムを意識できるようになっていきます。ベースで一番大事な部分なので、プロでも日々鍛えていくのですが、大まかなテンポ感を身に付けることが大事になります。
このようにリズム感を鍛えるには、メトロノームを駆使しましょう。
弾き方
次に、弾き方はベースの音色に関わる非常に大事な部分です。これが「しっかり鳴らせない」とどんなにいい機材を使おうが、良い音色を出すことはできません。
なぜなら、音を出す根本的な部分だからです。
よく、「弾き方でトーンコントロールをする」ということを言われます。また、「チンケなベースでもプロが弾くと良い音がなる」と言ったりしますが、そのぐらい弾き方ひとつで変わるのです。
「弾き方はこれであっているのかな」と不安な人は以下の記事でピック弾きと指弾きを解説しているので、参考にしてみてください。
→ベースの指弾き/ツーフィンガーのコツ!フォームや弾き方を解説
このように、弾き方に自信がないのならば、今一度確認してみてください。
音作り
エレキベースにおいて音作りは非常に大事です。音づくりはいろいろん要素が絡み合っているので、めちゃくちゃ難しいです。以下の要素があります。
- アンプやエフェクターでの音作り
- 屋内や屋外の広さ・形状よる音の跳ね返りによる音の変化
- アンプを聴く位置による音の変化
- バンドやグループで合わせた際による、聴こえ方の変化
このような多くの要素があって、一筋縄ではいかないという事実があります。そのため多くの経験値によって、磨かれていく部分ではあります。
アンプやエフェクターでの音作りは、イコライザーと呼ばれる”音質を調整するつまみ”をいじって音色を決めていきます。これに関してはたくさん動かしてみて、「どのような変化があるのか」ということを把握していき調整していきます。
そして、ライブに出演する際に、ライブハウスや屋外での広さや演奏する場所の形状によって音の反響が変化してしまいます。すると音色に変化が生まれてしまいます。
これに関しては、いろんな人の意見を聞いて、「ベースの音どんな感んじですか」と言った具合で確認を取る必要があります。
その際に、PAと呼ばれる音響を担当する人に話を伺うのが一番いいです。
アンプを聴く位置による音の変化というのは、正面(目の前)・距離をとった正面・裏側・横側それぞれの場所によって音色が変わってしまいます。
非常に厄介ですよね。
ここで基準にして欲しいのは、アンプ正面の距離をとった位置の音色を把握するのがベターです。以下の図の赤で囲った位置です。
また、いくらお気に入りの音色が鳴らせても、バンドやグループで合わせると「イマイチだなー」ということが多々あります。この原因は、音の周波数帯域というものが被っている可能性が高いです。
周波数とは、ラジオがわかりやすいですね。数値を合わせるとその番組が聴けるように、音楽においてもその棲み分けがしっかりされていると綺麗に聞こえるというわけです。以下の記事で詳しく解説しているので覗いてみてください。
ここで大事なことは、「どのような音色を目指しているか」という点が大きな指針になるので、そこをはっきりさせるのが近道だと感じます。
私は、そのような音色に関しての”目標”みたいなのがなかったので、右往左往しすぎて訳わからなくなっていました。その経験から、いろんな音楽を聞いて、どんな音色にしたいのかということを明確にすることが大事だということがわかりました。
このように、音作りに関していろんな経験をしてみることが大事です。
演奏パフォーマンス
ライブをしていく上で、演奏パフォーマンスは非常に大事です。これは、みている人を楽しませる要素の一つです。
やはりライブの醍醐味は、サウンドの他にパフォーマンスやMCは場を楽しませるものです。
棒立ちで演奏し、つまらないMCをするアーティストは見ていて面白みがないですよね。パフォーマンスがかっこ良かったり面白ければ、見ていて飽きないですし「またライブを見たい」という風につながります。
自分の演奏を動画で撮って客観的に見ることで、何が足りないのかが見えてきます。また、かっこいいパフォーマンスはどのようにやるのかを研究することで、どうすれば良いのかわかってきます。
このようにパフォーマンスを考えることも大事です。
他のテクニック
ベースには様々なテクニックがあります。「やりたい」と思ったテクニックを身につけることで、表現の幅は広がります。
特に人気なのはスラップ奏法がありますね。
いろんな技術に取り組むことで、モチベーションにもつながりますし、何より「成長している実感」を得られます。
このように、いろんなテクニックを習得することも大事です。
情報収集をする
いろんな音楽に関する情報を収集することも大事な要素です。以下のような情報があります。
- 音楽を聴く
- 音楽理論
- アーティスト情報
ここからそれぞれ解説していきます。
音楽を聴く
いろんな音楽を聴くことで、感性が磨かれます。
特に、「ベースのこのフレーズいいな」「こう言ったリズムいいな」とか注意深く聴くことで、そのアーティストから盗む(いい意味で)ことができます。
すると、オリジナルの製作の際に役にたったりします。それと、耳もよくなっていきます。
私は、はじめはベースを聴き取ることができなかったのですが、注意深く何回も聞いていくうちに、どんどん聴こえてくるようになりました。
このように、いろんな音楽にふれ、注意深く聴くことで感性が磨かれていきます。
音楽理論
次に、音楽理論と聴くと拒否反応を起こす人もいると思いますが、これは非常に役に立ちます。
ただし、「学びたい」と思ったタイミングでやらないと挫折する可能性は高いです。私がそうでした。。。
この知識を得ることで、以下のことが楽にできるようになります。
- 曲作りができる
- ベースフレーズが非常に作りやすい
- アドリブやセッションができるようになる
理論を頭に入れて、実際に行動に移せるようになるには時間がかかりますが、多少の知識があるだけで音楽の理解度が全然変わります。
私もそこまで詳しくありませんが、音楽理論を学んで非常に役に立っているし、表現の幅は大いに広がりました。
このように、音楽理論を学ぶことで非常に幅が広がります。
アーティスト情報
次に、アーティスト情報はかなり参考になります。例えば、音楽の雑誌で、「〇〇の使用機材を公開」見たいな感じで紹介してくれていたりします。
好きなアーティストのベースや機材がわかれば、「これ使っているんだ」と言った発見がありますし、「こういうセッティングなんだ」というのがわかります。
すると、「あの人と同じ機材を揃えよう」でもいいし「あのエフェクター を試そう」などと大いに参考になります。
このようにアーティスト情報を得ることで良い発見につながります。
まとめ
ここまで、ベース初心者の「何をやればいいのか」を解説してきました。まとめると以下の通りです。
- チューニングをする
- 弾き方を学ぶ
- 押さえ方を学ぶ
- 運指の練習をする
- 目標や目的を持つ
- バンドを組む
- ライブに出る
- 今の自分に足りないことを考える
- 情報収集をする
ベースは、すぐに思うように弾けるようにはなりません。無理のないペースで”出来ていく実感を感じながら”楽しんで成長行ってください。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
あなたのベースライフの参考になれば幸いです。
それでは。