ベースのミュート奏法!やり方・方法をわかりやすく解説!!

Pocket

ベースのミュートという技術は非常に大事です。しかし、「うまくできない」とか「やり方がわからない」と困っている方は多いと思います。

ミュートは、ベースの上手い・下手に直結する技術です。これがしっかり出来るだけで、弾き方や押さえ方の技術も向上し、良い音が鳴らせるようになります。

この記事では、ベースのミュートのやり方や種類について解説していきます。

ミュートとは

ミュートとは、消音という意味ですが、ベースでは一重にそのような意味だけでは使われません。下記の種類があります。

  • 全ての音を切るミュート
  • 余弦ミュート
  • 音色を変えるミュート

ここから、それぞれ解説していきます。

全ての音を切るミュート

これは文字通り、完全に音を鳴らさないことです。

例えば、ライブやリハーサルスタジオでは、曲の間や曲中に全く鳴らさないシーンがあると思います。そんな時は、完全にミュートをすることで余計な音が鳴りません。

ベース本体のボリュームノブを0にしたり、ネックを握るように押さえたりします。また、腕や手刀でミュートします。以下の画像のような感じです。

特に決まりはなく、音がならなければ良いので自由にやってみてください。

また、スタッカートをする際にも、「弾く→ミュート→弾く→ミュート→弾く→ミュート」と言った感じで使用します。スタッカートとは、音をぶつ切りにする奏法です。

このように、完全に音を鳴らさないミュートがまず1つ目です。

余弦ミュート

余弦ミュートとは、弾いていない弦を鳴らさないようにするということです。この理由に、弦は共鳴してしまうため、ミュートが必須になるからです。

ベースにおける共鳴とは、弾いていない弦であっても、徐々に揺れが生じ音が鳴ってしまうことです。

また、ミスなどで他の弦を鳴らさないようにする理由もあります。

余弦ミュートをせずに行うと、音がぼやけてしまいクリアになりません。すると、全体のサウンドが聞き取りづらく、心地よくありません。

プロの方との違いは、この「余計な音がなっていないか」が大きな違いでもあります。

なかなか初心者は、ここまで意識が行かないと思いますが、はじめからクセづけることが非常に重要です。

これは、右手と左手の余弦ミュートがあります。そして、より精度が高いのは両方を駆使してミュートを行う事です。

この先の項目で説明しているので、確認してください。

このように、余弦ミュートとは余計な弦を鳴らさないようにすることです。

音色を変えるミュート

これは、ミュートをしながら弾くことで、音色が変わる奏法のことです。通称パームミュート(ブリッジミュート)と呼ばれる奏法です。

「ボン・ボン・ボン」といった丸っこいこもったサウンドが特徴的で、サスティン(音の伸び)を抑えるので、ウッドベースのような渋い音色になります。

ベースでは、レゲエ・ジャズ・ファンクなどのジャンルで使われることが多いですね。

私はやったことがないのですが、このような演奏ができると、表現の幅が大きく広がります。

このように、音色を変えるミュートがあります。

なぜミュートが大事なのか

では、なぜ多くの人が「ミュートは大事だよ」というのでしょうか。

そもそも音楽は、「余計な音を鳴らさない」ことが大事であり、「その場に適した音を出しているのか」が非常に重要です。

なぜなら、サウンドがぼやけてしまうだけでなく、間違った音は不快に感じてしまうからです。

例えば、ベースを弾く際にどこにも触れずに、開放弦を「ボーン」と鳴らしてみてください。他の弦も共鳴して「クリアでなく、なんだか気持ち悪い音」なのが確認できると思います。

また、バンド全体で合わせる時に、ミュートができていないと他の楽器の邪魔をしてしまいます。

すると、全体が訳がわからない状態になってしまい、いつまでたっても良い音楽が奏でられません。

特にベースはサウンドの存在感が大きいので、その分影響力が絶大です。低音は聞き取りづらいという側面があり軽視しがちですが、もし、「なんかまとまりがない」と言った症状がある場合は、ミュートを見直す必要があるかもしれません。

このような理由から、その環境にあった音・余計な音を鳴らさない事は非常に重要です。

余弦ミュート・音色を変えるミュートのやり方

ベースの余弦ミュート・音色を変えるミュートのやり方は、3種類の方法があります。

  • 左手(押さえる側)のミュート
  • 右手(弾く側)のミュート
  • パームミュート

ここからそれぞれ解説していきます。

余弦ミュート:左手(押さえる側)

左手のミュートとは、弦を押さえる側の手でミュートをする方法です。ミュートをする上で、非常に大事な方法です。

これは、下記の2つのスタイルがあります。

  • クラシックスタイル
  • ロックスタイル

ここからそれぞれ解説していきます。

クラシックスタイル

クラシックスタイルとは、ネックのちょうど真ん中あたりを親指で支えて弾くスタイルのことです。以下の画像がそうです。

 

このスタイルでのミュートは、慣れれば非常に実用的なやり方です。

この方法は、4本の指を常に弦に触れるように弾きます。以下の画像のように弾きます。

すると、弾いていない弦に触れているので、余弦ミュートができます。

クラシックスタイルでは、運指が多い曲でも、余弦ミュートがやり易いです。

この押さえ方がうまい人は、「しっかり基礎をおさえてるな」と言った印象をもちます。

このように、ネックを親指で支えるやり方がクラシックスタイルです。

ロックスタイル

ロックスタイルとは、ネックを握り込んで弾くスタイルです。以下の画像がそうです。

これは、複雑な運指には向きませんが、比較的簡単に余弦ミュートができます。

運指が少ない曲や開放弦を弾く場合は、安定して弾くことができます。

このように、ネックを握り込むやり方が、ロックスタイルです。

余弦ミュート:右手(弾く側)

右手のミュートは、指弾きの際にやりやすいです。例えば、2フィンガー(人差し指と中指)の指弾きの場合は、余っている指で他の弦に触れるやり方があります。

以下の画像がそうです。

これは、難しいので私は苦手です。

私のおすすめは、アポヤンド奏法という弾き方です。

アポヤンド奏法とは、弾いた後に上の弦で止めるというやり方をします。

例えば、人差し指で1弦を弾いた後に、2弦で止めます。次に、中指で1弦を弾き、2弦で止めるということを交互に繰り返します。

以下の画像の感じです。

他の弦も以下のようにやります。

  • 2弦を弾いたら、3弦で止める
  • 3弦を弾いたら、4弦で止める
  • 4弦は弦の着地場所がないので、支えてる親指で止める。

このように弾くことで、上の弦(1弦を弾いていたら2弦)をミュートすることができます。

また、支えている親指の位置でもミュートします。

例えば、1弦を弾く際は、3弦に親指を置きながら4弦にも触れることで、ミュートすることができます。以下の画像がそうです。

この指弾きの詳細については、以下の記事で詳しく解説しているので、目を通してみてください。

ベースの指弾き!フォームは!?弾き方は!?経験を交え解説

このように、指弾きは合理的に右手のミュートができます。

音色を変えるミュート:パームミュート(ブリッジミュート)

パームミュート(ブリッジミュート)は、右手の側面をブリッジ付近に付けながら弾く奏法です。以下の画像がそうです。

これは、ギターではよくやる奏法ですが、ベースではそんなに使用頻度は高くない傾向にあります。

指ひきやピックでミュートしながら弾きます。すると、ウッドベースのような「ボン・ボン・ボン」という、サスティン(音の伸び)がない渋い音色になります。

以下の動画は、ベーシストのピノ・パラディーノさんです。

渋いですね。私は、演奏したことがないのですが、ジャズやファンク、レゲエなどと言ったジャンルで使われることが多いです。

独特のグルーヴ(ノリ)を出すことができるので、「カッコいい」ですね。

このように、パームミュートとは、ミュートをしながら弾く奏法です。

まとめ

ここまで、ベースのミュートについて解説してきました。まとめると以下の通りです。

  • 全ての音を切るミュート→弦全体に触れるか、ボリュームノブを0にする
  • 余弦ミュート→右手と左手を駆使すると、精度の高いミュートができる
  • 音色を変えるミュート→パームミュート(ブリッジミュート)と言われる技術。演奏の幅を広げることができる。

特に余弦ミュートは、ベースの上手い・下手に直結するぐらい大事な技術です。これを習得するに当たって、弾き方・押さえ方もきれいになります。

すると、「良い音」を鳴らせるようになります。これは、アンプのセッティングでどうこうなる問題ではなく、根本的に変わるということです。

簡単ではありませんが、是非ものにしてみてください。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

あなたのベースライフの参考になれば幸いです。

それでは。

関連ページ