実はベースの弦で音は劇的に変わります。間違いなく音作りで重要な要素の1つです。
しかし、ベース弦の種類って多くて何がいいかわからないですよね。たくさん試すにしても結構高いし、弾き比べてみないと違いがわかりにくいです。
なのでベース弦の特徴をはじめに理解していく事で、多大な労力と時間を節約するためにこの記事を書きました。
現に私は、予備知識を全く入れずに手探りで、色々なベース弦を試しました。数多のメーカーが弦を販売しており、さらにその1つのメーカーが出している数々の弦があります。
なので、全てを網羅するには無理です。いやそれを専門にしていれば、できると思いますが、、、しんどいですよ。。。新作も出ますからね。。
音って、これが正解ということがないために、物凄い量の種類が存在してしまうわけですね。
しかし、これが「スタンダード」というのはあるので、それを参考に、様々な特性を理解した上で、自分なりの弦を見つけてみて下さい。
もくじ
弦の種類
4種類の弦の長さ(スケール)
ベースには主に4種類の長さの違う弦があります。
その長さのことを「スケール」と言い、ナットからブリッジサドルまでの長さのことを指してます。
スーパーロングスケール |
(35インチ=約889mm) |
ロングスケール 一番スタンダードです。大体のベースはこのスケールで大丈夫です。 |
(34インチ=約864mm) |
ミディアムスケール |
(32インチ=約814mm) |
ショートスケール | (30インチ=約762mm) |
基本的に主流は、ロングスケールです。
間違えてロングスケールなのに、ショートスケールを買ってしまうと、弦が張れない事態になるので、気をつけて下さい。。
ベース弦は高いので、初めてベース弦を購入する際に、どのスケールなのかをしっかり把握しておきましょう。
主な3種類の材質
ニッケル
ニッケル弦はベース弦の素材としては最もスタンダードです。
弦を張り替えた時はブライトな音が出ますが、1週間ぐらいして馴染んできたら、丸みのある太い音に変わる印象です。
ステンレス
ステンレス弦はニッケルに比べると少ないですが、こちらもよく使われる素材の一つです。
ドライブ感のあるブライトな音が印象的ですが、スラップをすると、機械的な音が得られます。
コーティング弦
通常のベース弦は金属で出来ているので、弾いていると手汗やら手垢でだんだんサビていきます。。
なので、コーティング弦はサビを防ぐために弦の表面に特殊なコーティングをして弦の寿命を伸ばしてくれます。
値段は張りますが、通常の弦に比べて約2~3倍ほど長持ちすると言われています。
3種類の弦の構造
ラウンドワウンド
金属の芯に鉄線を巻き付けた構造となっており、表面がデコボコになってます。
新品の内はハリのあるブライトな音ですが、時間がたつにつれて柔らかくマイルドな丸みのある音に変化していきます。
ロックやポップスなどのブライトな感じや、ドライブ感のあるジャンルに合う印象ですね。
フラットワウンド
表面がなめらかでデコボコがないので、スライドやタッチノイズがでにくくなっています。
倍音成分があまり鳴らないので、低音に深みがある音です。
倍音とは、本来鳴っている音に高い音がいくつも入っている現象です。
基本的にどの音にも倍音は入ってます。
倍音が多いとブライトな音になります。
ジャズやレゲエなどのメローな感じのジャンルに合う印象ですね。
ハーフワウンド
ラウンドワウンドの弦を研磨やプレスすることで、表面をフラットにしているのが特徴になっています。
基本的な構造はラウンドワウンドと同じですので、サウンドの傾向もブライトな特徴です。
しかし、タッチノイズが少ないことから、サウンドの雰囲気や弾き心地は違ってきます。
3種類の弦の太さ(ゲージ)
そして弾きやすいですね。ネックには優しいです。
ライトゲージ |
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レギュラーゲージ |
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へヴィーゲージ |
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初めは基準であるレギュラーゲージ45 65 80 100にしましょう。
ゲージを決める際のポイント
太いゲージ → テンション感が高くなるため、ダウンチューニングでもしっかり音程感が出る。
ピック弾きで8ビートをひたすら弾く方にオススメ。音の輪郭が出るため、ノリが出やすい。
細いゲージ → テンション感が柔らかいため、倍音が強くなり、柔らかく輪郭のない音になります。
スラップや指弾きでメローに弾きたい方にオススメ。ここでのメローとは、柔らかく色気のある様な音という事です。
特殊弦
テーパーコア弦
多弦ベースに用いられることが多いです。
特に5弦や4弦の様に太い弦が、ブリッジサドルにしっかり乗って固定できる様に、その付近を細くした弦になります。
ダブルボールエンド
弦の両端にボールエンドがついている弦です。
スタインバーガーやステータスといったヘッドがないベースはこの弦を使います。
ネオン
光る弦です。発光塗料によりコーティングしてあるので、ライトに当たると光ります。こんな弦もあるんですね。
結局どのベース弦がいいの?
私も色々試してきたのですが、結局ダダリオに戻りました。
ベース弦でサウンドが見違える様に変わるので、まずは、一番スタンダードなダダリオのピンク色のパッケージから使ってみる事をおすすめします。
この様にベース弦には色々な種類があり、価格には相当な幅があります。
1セットで500円〜5,000円以上のものもあります。
音は、その方の好みとジャンルにより、求める音が様々なので、、、深すぎですね、、、
高価な弦なら正解ということではないです。
the band apartというバンドのベーシスト、原昌和は「弦は安けりゃ安いほどいい」と語っているほど。
できるだけ多くの弦を実際に試し、好みに合ったもの是非見つけてみて下さい。
技術よりもサウンドがいい方が絶対にいいです。
まず自分が弾いてて気持ちいい音だと最高に楽しいので、こだわってみて下さい。
弦の見方
画像が悪くてみにくいですが、
黄色で囲っているところは、弦の種類です。ラウンドワウンドかフラットワウンドか?
緑の囲いは、スケールです。
オレンジは素材です。ニッケルかステンレス(スチール)か?
水色はゲージです。これは1弦〜4弦の1セットになってます。2セットや5弦まで入っているタイプもあります。
ベース弦交換のタイミングは?
ベースの弦交換のタイミングは人により様々です。
というのも、ギター弦の様に劣化してきたら弦が切れるということがほぼないため、いつまでも使おうと思えば使えます。
しかし、長いこと使っていると、錆びたり元気がない張りのない音に変化していきます。
なので、好みのサウンドが出なくなったり、サスティーンが悪くなったり、チューニングが不安定になった時が交換の頃合いといえます。
私の場合は、ダダリオのニッケル弦でラウンドワウンドを使用した際は2週間ぐらいの状態が好みの音が出てくれます。
ただ頻繁に弦交換はコスパが悪いので、ライブやレコーディングを逆算して弦交換をします。
また弦の状態に合わせて音作りを変えますが、それでも無理な場合は「替え時だな」という基準にしています。
ベース弦を張る際の注意点
結構見落としがちなのですが、ベースを張る際に注意したいのが弦のねじれです。
ねじれた状態だと振動が阻害され、十分なサスティーンを得られず、チューニングも不安定になってしまいます。
新しい弦に張り替える際には、弦をまっすぐに伸ばして、ねじれをとってから巻き付けるようにしましょう。
ベース交換の記事も書くのでそちらもチェックしてみて下さい。
まとめ
ベースの弦で音は劇的に変わります。
間違いなく音作りで重要な要素の1つです。
しかし、ベース弦の種類って多くて何がいいかわからないですよね。
たくさん試すにしても結構高いし、弾き比べてみないと違いがわかりにくいです。。
そのため基本的な知識が大事です。
①4種類のスケール!弦の長さです。ロングスケールを選んでおけば、大抵大丈夫です。
②3種類の材質です。ニッケル弦が主流です。
③3種類の弦の太さ(ゲージ)です。レギュラーゲージ45 65 80 100を基準にしましょう。
これらを基準にして、自分にあった弦を見つけましょう。
そして、弦は使っている間に劣化して音が変わっていくので、その経過も考慮しながら、弦交換のタイミングもつかんでください。
奥深いですね。
そんなに重要視しないベーシストも多い中、自分の弦が明確にわかっていたら、サウンドが明確に変わります。
是非チャレンジしてみて下さい。
それでは。。