巷では、「誰がベースが上手いのか?」とか「あの人は下手だ」などと言った話が横行しています。
しかし、そもそも「上手い」とはどのような状態のことなのでしょうか?
私も「上手くなりたい」と練習に励んでいましたが、何を持って「上手い」なのか「下手」なのかわかっていないことに気が付きました。
このことがわかると、今後の方向性が見えてくるかもしれません。
この記事では、ベースが上手いとはどんな人なのかを私なりに解説していきたいと思います。
もくじ
ベースが上手いとは
「ベースが上手い」と言われる人はどんな特徴があるのでしょうか?ここから私が思う「上手い人」を解説していきたいと思います。
リズムが良い
とにかくリズムが良いことは、「上手い」最大の要素です。なぜなら、音楽はリズムが全てと言っても過言でないぐらいに重要だからです。
もっと言うと、生活はリズムで成り立っています。踏切・電車の「ガタン・ゴトン・ガタン・ゴトン」・車のウインカー・時計・雨の音・波打ち際・小鳥のさえずり・話のテンポ・歩く速度など…
この世界はリズムでできてるとも言っても過言ではないかもしれません。したがって、全ての人にリズム感は備わっているとも思っています。
そして、ここで言うリズムが良い人は、音楽のリズムについて多くの時間を使ってきた人のことです。そのため、音楽におけるリズムの仕組みを把握しており、コントロール出来る人は、「上手い人」であると言えます。
実際私が感じてきたのは、リズム感は確かに誰でもよくなります。なぜなら、リズム感のない私でも上達を実感してきたからです。
しかし、幼い頃から音楽に触れている環境の人は、リズム感が非常に良いのは紛れもない事実です。
このように、音楽のリズム感が良いと言うのは、「上手い」と言う要素の一つです。
音が良い
音が良いとは、ベースの音作りが絶妙なだけでなく、弾き方によって良い音を出している人のことです。
ベースの音作りは非常に難しいです。周りの音を考慮しながら、ちょうどいいサウンドに仕上げなければならないからです。この音作りが「バチッ」とハマった時は、自分でも格段にうまくなったかのような錯覚に陥ります。
そして、ベースは「弾き方で音色が変わってしまう」という繊細さも併せ持っています。このコントロールができる人は、間違いなく「上手い」です。
音がいいだけで、弾いている方も聴いている方も高揚します。私も音作りに関して、散々悩んできました。もちろん答えはなく、ずっと突き詰めるべきことなのかもしれません。
しかし、この音作りや弾き方が「個性」につながり、「上手い人」ではなく、さらなる高みの「あなた」と言う唯一無二の存在になることができると思っています。
このように、音がいいと言うのは、好みがありますが「上手い」要素の一つです。
弾いている姿が様になっている
少し抽象的になりますが、ベースと体が一体化している人は、様になっていて「上手い人」だと感じます。
例えば、日本人はお箸を器用に使って、食べ物を食べますよね。もちろん持ち方が気になる人もいますが、馴染んでいて自然です。しかし、外国人が使うと非常にぎこちないと感じることがあると思います。
これは、「無駄な力」や「フォーム」の問題です。つまり、パッと見で自然であれば、「上手い人」です。
そこには、誤魔化しきれない姿が反映されているからです。
このように、弾いている姿だけで「自然な人」は、ベースが馴染んでいて「上手い人」です。
本当に上手い・上手くなる人の特徴
本当に上手い人は、表面上の技術ではないと思っています。私も常に「うまくなりたい」と思って練習していましたが、この要素がなければ、本当の意味で「うまくなることはできないのだな」と悟りました。
ここからその要素を解説していきます。
周りが見れる人
周りが見れる人とは、リーダー的な視点でバランスを考えられる人です。
なぜならベースの特性上、周りを生かすことで自分も生きる楽器だからです。例えば、リズムに関しては、ドラムに寄り添うことで、強力なリズムが生まれます。
さらに、ギターやピアノと言った和音を鳴らす楽器の低音部分を担当することで、音のまとまりや迫力を表現することができます。
このリズム・和音の2つがベースによってまとめられ、メロディーが際立ちます。言うなれば、バンドやグループを動かす歯車のような役割があります。
こう言った理由から、周りを注意深く気にすることができる人は、「非常に上手い人」です。やはりなかなかこのレベルまで行くには、他の楽器も十分理解してることが前提になるので、難しいことはいうまでもありません。
しかし私は、常々ベースがバンドないしグループのリーダーをやった方が良いと考えています。なぜなら、バンドやグループ活動は、演奏だけが全てではありません。
例えば、ライブの日程・ライブの進め方・練習の日程・練習のやり方・金銭管理・今後の方向性とかいろんな取り決めがあります。
その中で、ベースがリーダーをやることで、周りを見る目が養われると考えているからです。もちろん人それぞれ得意な役割があると思いますが、ベースという楽器はそのような立場であるべきだということです。
このように、演奏だけではなく、周りを注意深く見れる、もしくは見ようとする人は、「上手い」「上手くなる人」だと感じます。
ベースを愛している
最後になりますが、これはすごく大事なことです。「ベースを好きかどうか」もっと言うと「ベースを愛することができるかどうか」です。
なぜなら、長くやっていけば、誰でも必ずうまくなるからです。しかし、続けるためには、「情熱」がなければ到底不可能です。
別に、はじめたきっかけはどうでも良いです。「ノリで始めた」「ベースが余っていたから」「心惹かれたから」「モテたいから」「趣味が欲しくて」「なんとなく」など、あると思います。
しかし、やっていくうちにベースの魅力に惹かれて、「突き詰めていきたい」と誰に言われることもなく思えることが、もっとも「上手い」「上手くなる人」の特徴だと強く思います。
私は、バンドを組んでからベースを「ノリ」で始めました。やっていくうちに「やりがい」や「おもしろさ」は感じましたが、その先の「愛する」ということができませんでした。
なのでいつまで経ってもベーシストとして、「その先」へ進むことはできませんでした。今は、これまでやってきた知識が「誰かの役に立つかもしれない」と発信することにシフトをチェンジしています。
つまり、プロ・アマチュア関係なく、ベースを愛し深く根っこを張っていける人は、例外なく「上手い人」か「上手くなる人」しかいないという事実だけがあります。
まとめ
ここまで、ベースが上手い人の特徴を私なりに解説してきました。まとめると以下の通りです。
- リズムがいい
- 音がいい
- 弾いている姿が様になっている
始めたきっかけはどうであれ、「上手くなりたい」から練習するのだと思います。しかし、何を持って「上手い」と言えるのかを把握することは大事であると感じます。
ただし、私が一番「上手い」「上手くなる」と感じる人は、「ベースを愛している人」だということです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
あなたのベースライフの参考になれば幸いです。
それでは。